ソーシャルスキルトレーニングとは？

学習障害の治療法のひとつに、SST（ソーシャルスキルトレーニング）というものがあります。
認知行動療法のひとつで、生活技能訓練、あるいは社会生活技能訓練と呼ばれます。

SSTは、精神的な障害のある方などが、対人関係をうまくこなし社会的役割を果たし、逞しく生き抜いていけるようになるためのリハビリテーションです。
また症状の自己管理、薬を服用することに対する自己管理など、生活習慣に対する意識や技能を高めていく目的もあります。

以下に基本訓練を挙げておきます。

1.集団で構成された中での自主性を重んじます。
2.まずは、各自の練習課題を考えます。
3.それに対して、ロールプレイで技能の練習を行います。
4.フィードバックを行い、良かった点を話し合います。
5.他の人の助言があれば行います。
6.他の人の実践を行う場合もあります。
7.再び、本人が実践します。
8.次回までの宿題を考えます。

ここで大切なのは、お互いの欠点を指摘しないということ。相手の意見を受け入れられるということは社会生活において欠かせない大切なことです。
学習障害を持つ人は、それまでに周りの拒絶的な反応からすっかり自信をなくしてしまっていることが多いのですが、SSTにより人から認められ自信を取り戻すことがあります。
ただし、課題を押し付けるのではなく、自発的であることが必要です。

SSTを行うことで、生活（習慣）技能、社会生活技能が向上し、自信を持って暮らせるようになるのであれば、大変有効な治療法です。学習障害そのものを治療することはできませんが、障害により一番辛い思いをしているであろう本人の心の負担を軽くすることが出来る有益な訓練です。

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